熟れすぎたラフランスで、贅沢ジャム作り

熟れすぎたラフランスで、贅沢ジャム作り

毎年、秋になると楽しみにしていることがあります。
それは、ラフランスの箱買い。
もう何年続けているだろう。毎年、産地から届く箱いっぱいのラフランス。あの芳醇な香り、とろけるような甘さ。わが家の秋の定番です。
届いたばかりの頃は、まだ硬くて青い香り。食感もリンゴのようにシャキシャキしています。それが日に日に黄色く色づいて、部屋中に甘い香りを漂わせるようになる。この変化を見守るのも、楽しみのひとつなんです。
今年も箱買いして、家族みんなで堪能していたのですが最後の2個、ちょっと熟れすぎてしまいました。

熟れすぎたラフランス、どうする?

朝、キッチンに立つと、ラフランスの甘い香りがいつもより強い。
「あ、これは…」
触ってみると、もうかなりやわらかい。表面も少し、シワが寄りはじめています。
このまま食べられなくもないけれど、もうピークは過ぎてしまった感じ。でも、捨てるなんてもったいない。毎年楽しみにしている、ジャム作りを開始します。
実はうっかり熟しすぎてしまってというよりは、ジャムにしたくて食べるスピードを調整している節すらあります。

ラフランスジャム、作り方は意外と簡単

材料は、とってもシンプル。
ラフランス2個に、ラフランスの半分の量くらいのお砂糖。レモン汁を少々です。
ラフランス自体がとっても甘いので、お砂糖の量は私は目分量で適当。長期保存するわけでもなくすぐに食べ終わってしまうので、ゆるくて大丈夫。このくらいゆるい感覚のジャム作りだと、作るハードルがぐっと下がりますよね。

ラフランスは皮をむいて、芯を取り除きます。果肉を2センチ角くらいに切って、鍋に入れます。砂糖をまぶして、30分ほど置いておく。すると、水分が出てきて、ラフランスがしっとりしてきます。
この待っている時間、部屋中にラフランスの香りが漂って、もう幸せな気持ち。
30分経ったら、中火にかけます。木べらでゆっくりかき混ぜながら、煮ていきます。最初は水分がたっぷりで、さらさらしているんです。でも、10分、15分と煮ていくうちに、だんだんとろみがついてくる。果肉も崩れて、ジャムらしくなってきます。途中でアクも出てくるのでアクが出てきたら取り除いてくださいね。
仕上げにレモン汁を加えて、もう少し煮ればラフランスジャムの完成です。

朝のトーストで、至福の時間

朝のトーストで、至福の時間

翌朝、味が落ち着くのを待って一晩寝かせたジャムをトーストでいただきます。
トーストをこんがり焼いて、まずはバターをたっぷり。溶けたバターの上に、ラフランスジャムをこれでもかとのせます。そして大口で一口。

「……美味しい」

バターの塩気と、ジャムの甘さ。ラフランスの芳醇な香りが、口いっぱいに広がります。
市販のジャムでは、絶対に味わえない贅沢さ。手作りしたからこそ、この味わい。熟れすぎたラフランスが、こんなに素敵に生まれ変わるなんて。
朝から、こんなに幸せでいいのかな。そんな気持ちになる、至福の時間でした。

熟れすぎても、美味しく楽しめる幸せ

ラフランスって、食べ頃を見極めるのが難しいですよね。
硬すぎると、あの滑らかなくちどけが味わえない。でも、ちょっと置きすぎると、あっという間に熟れすぎてしまう。

だからこそ、熟れすぎたラフランスの救済方法を知っていると、安心して箱買いできるんです。
ジャムにすれば、日持ちもするし、トーストにも、ヨーグルトにも使える。紅茶に入れても美味しいし、チーズと合わせても最高。
一つも無駄にせず、最後まで楽しめる。それが、なんだか嬉しいんです。

来年も、また箱買いしよう

今年のラフランスも、しっかりと食べ切りました。
そのまま食べても最高に美味しくて、ジャムにしても格別。やっぱり、箱買いして正解でした。残ったジャムを眺めながら、もう来年が楽しみになっています。
もし、ラフランスが熟れすぎてしまったら、ぜひジャムを試してみてください。思いがけない美味しさに、出会えるはずですよ。

>暮しと、道具と、手仕事と

暮しと、道具と、手仕事と

大切に使い続けることのできる道具と、彩りを添える手仕事で、
気持ちと暮らしをちょっと豊かに。

日々の暮らしがワクワクするような、そんな“モノ”、“コト”との出会いを
この記事でご紹介できたらと願っています。

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